キャスト・スタッフ

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主人公:末井昭(すえい・あきら)役

1986年12月16日生まれ。東京都出身。黒木和雄監督の『美しい夏キリシマ』(03)で主演デビュー。近年の主な出演作品として、映画では『ピース オブ ケイク』(15)、『GONIN サーガ』(15)、『追憶』(17)、「秘密の花園」(18)、舞台では「エドワード二世」(13)、「百鬼オペラ 羅生門」(17)、ドラマでは「あさが来た」(NHK・15~16)、「スクラップ・アンド・ビルド」(NHK/16)、「おかしな男~渥美清・寅さん夜明け前~」(NHK/16)、「コック警部の晩餐会」(TBS/16)、「平成細雪」(NHK BSプレミアム/18)など。現在オンエア中のドラマ「ROAD TO EDEN」(CX)では近未来アクションものの主演を務めている。2018年は、主演の『きみの鳥はうたえる』、『LOVERS ON BORDERS』が公開を控える。

──撮影に入る前、どんな準備をしましたか?

準備というか、末井さんの故郷に行ったんです。オフがあったので、台本読みながらどこか旅行でもしようか、そうだ、どうせ行くならと。岡山で一泊して翌日は午前中から動いて山陽本線の吉永で降り、そこからは車でしか行けないのでタクシーに乗って末井さんの家の跡に行くはずが、だいぶ離れたところで降りてしまった。前に現地を訪れていた冨永監督から写メで送ってもらった、末井さんが書かれたラフな地図だけが頼りだったので途方にくれていたところ、なんと偶然、墓地の案内板を見つけて。>案内に従って山のなかに入り、最初に目に飛び込んできたお墓が、末井さんのお母さんのお墓だったんです。台本をお供えして手を合わせました。

──実在の人物を演じるうえで難しかったこと、監督からアドバイスはありましたか?

撮影現場に末井さんご本人がいらっしゃったことがあって、それが難しかった……かもしれないですね(笑)。冨永監督からは、「佑君は佑君だから」と、末井さんを意識しないで演じるように言われました。でも、いざ末井さんが近くにいると、まじまじと見てしまう。やわらかい方なのに、ひとりでボーっとしてるときのお顔はなんだかワルそうに感じたり、昔からのお友達の島本慶さんと話されてるのを目にすると別の発見があったり。役づくりで、いろいろ考えるきっかけになったと思います。

──末井さんとは、それが初対面ですか?

いいえ。顔合わせのときにお会いして、飲みに行きました。末井さんが先にお店から出て、間違えて僕の靴を履いて帰られたんです。どちらも黒のスニーカーでサイズも同じだった。ラッキー! と思って履いて帰りました。末井さんの役をやるわけですから。末井さんは家に帰ってから気づいたそうです。撮影中は毎日その靴で現場に通いました。末井さんのお母さんのお墓にもその靴で行ったし、いまも交換したままなんです。

──今回、末井さんから何かアドバイスはありましたか?

女装のシーンに関して、「パンティー穿いて、ブラジャーつけるとスイッチ入るよ」と言われて、衣裳部さんに用意してもらいました。和服を着るので下着は見えませんが、まあ、役づくりというか(笑)。撮影が終わってブラジャーを外すときは、恥ずかしかったです。

──ストリーキングは本当に楽しそうでした。

楽しかったぁ。今回、冨永組の現場がノンストレスだったんです。末井さんも当時、凄く楽しかったそうです。ギャラリーが多いとテンションが上がりますね。自然と奇声あげちゃいますよ。あのシーンはクランクアップの日で、やりきった感もあってサイコーでした。

──映画のなかで末井昭の時代を生きた感想は?

有象無象が集って言葉にまみれている、あの熱量に憧れます。不可能を可能にするようなパワーを感じました。この映画には、そんな時代の空気感が、確かにあると思うんです。

妻:牧子(まきこ)役

1991年7月10日生まれ、千葉県出身。"AKB48 オープニングメンバーオーディション"に合格、チームAに所属し、2012年に卒業。市川準監督の『あしたの私のつくり方』(07)で映画デビュー。近年の主な映画出演作に『さよなら歌舞伎町』(15)、『イニシエーション・ラブ』(15)、『モヒカン故郷に帰る』(16)、『シン・ゴジラ』(16)、『武曲 MUKOKU』(17)、『散歩する侵略者』(17)、『探偵はBARにいる3』(17)などがある。

愛人:笛子(ふえこ)役

1996年10月20日生まれ。北海道出身。2002年にサントリー「なっちゃん」のCMで2代目なっちゃんとしてデビュー。主な出演作として、映画『陽だまりの彼女』(13)、『私たちのハァハァ』(15)、『月子』(17)、ドラマ「鈴木先生」(TX/11)、「時をかける少女」(NTV/16)、「架空OL日記」(NTV/17)など。90年代名曲のカバーアルバム「かくしてわたしは、透明からはじめることにした」を17年3月にリリースし、多彩な才能を発揮する。

心の友:近松(ちかまつ)さん役

1977年12月10日生まれ、山形県出身。96年にGOING STEADYを結成。2003年の解散後、銀杏BOYZを結成。同年、初主演映画『アイデン&ティティ』(03)で役者デビュー。以降、音楽活動と平行し『色即ぜねれいしょん』(09)、『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(10)などに出演。「奇跡の人」(NHK BSプレミアム/16)で連続ドラマ初主演を務め、第71回文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門の大賞を受賞。NHK連続テレビ小説「ひよっこ」(17)、19年NHK大河「いだてん ~東京オリムピック噺~」に出演。

警視庁の刑事:諸橋(もろはし)役

1963年1月19日生まれ、福岡県出身。86年、蜷川スタジオに入団。以降、映画、舞台、ドラマ、CM、ナレーションと多方面で活躍。主な映画出演作として『血と骨』(04)、『しゃべれども しゃべれども』(07)、『ディア・ドクター』(09)、『さよなら歌舞伎町』(15)、『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』(15)、『アウトレイジ 最終章』(17)など多数。2018年公開待機作に『のみとり侍』、『検察側の罪人』などがある。

父:重吉(じゅうきち)役

1973年7月23日生まれ、大阪府出身。『ぷるぷる 天使的休日』(93)で映画デビュー。『ナビィの恋』(99)、『不貞の季節』(00)、『新・仁義なき戦い。』(00)の3作品で、第22回ヨコハマ映画祭・助演男優賞を受賞。 以降、多数の作品に出演。近年の主な映画出演作として『新宿スワン』(15)、『グラスホッパー』(15)、『PとJK』(17)、『AMY SAID エイミー・セッド』(17)、『月と雷』(17)など。2018年公開待機作に『blank13』、『友罪』などがある。

母:富子(とみこ)役

1981年11月4日生まれ、奈良県出身。河瀨直美監督の『萌の朱雀』(97)で俳優デビュー。主な映画出演作に『殯の森』(07)、『クライマーズ・ハイ』(08)、『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』(13)、『そして父になる』(13)、『きみはいい子』(15)、『エヴェレスト 神々の山嶺』(16)、『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』(16)、『後妻業の女』(16)、『ミュージアム』(16)、『いつまた、君と 〜何日君再来〜』(17)、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(17)などがある。

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同業の編集者:中崎(なかざき)役

1988年10月7日生まれ、宮城県出身。美輪明宏主演の舞台「黒蜥蜴」のオーディションで200名の中から選ばれ、2013年に同舞台で俳優デビュー。翌年、NHK連続テレビ小説「花子とアン」に出演し注目される。主な出演作に『グッド・ストライプス』(15)、『恋愛奇譚集』(17)、「植木等とのぼせもん」(NHK/17)などがある。

同業の編集者:青島(あおしま)役

1990年7月11日生まれ、東京都出身。子役としてデビューし数多くの映画、ドラマに出演。主な出演作に『桐島、部活やめるってよ』(12)、『日々ロック』(14)、『MONSTERZ モンスターズ』(14)、『娚の一生』(15)、『アズミ・ハルコは行方不明』(16)、『笑う招き猫』(17)、『全員死刑』(17)、「名刺ゲーム」(WOWOW/17)などがある。

ピンサロ嬢:ユーコ 役

1988年3月22日生まれ、長野県出身。『ピョコタン・プロファイル』(08)で映画デビュー。2015年、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」に出演。主な映画出演作に、『ちょっとかわいいアイアンメイデン』(14)、『DRIVE ALIVE』(16)、 『屋根裏の散歩者』(16)、『ジムノペディに乱れる』(16)、『時事巡りエブリディ』(17)などがある。

モデル:かすみ役

1992年6月15日生まれ、東京都出身。アメリカ・カリフォルニア州にあるパロマー大学にて演技に触れ、帰国後女優を志す。TYOが東京の魅力発信のために制作した「東巨女子「山田」篇」や、アクエリアス、コカ・コーラのTVCF、ファッション誌など多方面に活躍を拡げている。映画出演は本作が初となる。

ピンサロの店長:長野(ながの)役

1971年6月13日生まれ。広島県出身。93年より自ら作・演出をつとめる劇団「動物電気」を主宰。主な出演作に『ディアスポリス -DARTY YELLOW BOYS-』(16)、『まんが島』(17)、『3月のライオン 後編』(17)など。冨永作品は『パンドラの匣』(09)、『劇場版 目を閉じてギラギラ』(11)に続き3作目となる。

写真家:荒木さん役

1963年6月14日生まれ、千葉県出身。音楽家/文筆家/大学講師。文筆家としてはエッセイストであり、音楽批評、映画批評、モード批評、格闘技批評を執筆。冨永監督の熱烈オファーを受けて、荒木さん役として出演。俳優として映画初出演となる。

モデル斡旋業:真鍋のオッちゃん役

1952年生まれ。「舐達磨親方」名義でライターとしてスポーツ紙や週刊誌(日刊ゲンダイ、日刊スポーツ、週刊大衆、週刊実話)など多くの媒体で連載をもつ。「愛の新世界」、「大丈夫かい山田さん!」など著書多数。作詞・作曲を担当する哀愁おやぢ平成歌謡ユニット"ペーソス"のボーカルとして、年間100回のライブをこなす。

母の心中相手:礼司(れいじ)役

1989年6月10日生まれ、東京都出身。『葛城事件』(16)で第8回TAMA映画賞 最優秀新進男優賞を受賞。主な出演作に『GANTZ Ⅰ・Ⅱ』(11)、『DOG×POLICE 純白の絆』(11)、『明烏』(15)、『美しい星』(17)、『南瓜とマヨネーズ』(17)、「新解釈・日本史」(14/TBS)など。2018年公開待機作に『サラバ静寂』、『曇天に笑う』などがある。

ダッチワイフ職人:佐々岡(ささおか)役

1955年4月24日生まれ、神奈川県出身。84年に劇団東京グランギニョルの旗揚げ公演に参加し、俳優活動をスタート。劇団解散後に出演した『帝都物語』(88)の魔人・加藤保憲役で注目を浴びる。主な出演作に『ヘヴンズ ストーリー』(10)、『キツツキと雨』(12)、『星ガ丘ワンダーランド』(16)、『ビジランテ』(17)など。

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音楽:菊地成孔(きくち・なるよし)

1963年6月14日生まれ、千葉県出身。音楽家、文筆家、大学講師。音楽家としてはソングライティング、アレンジ、バンドリーダー、プロデュースをこなすサキソフォン奏者、シンガー、キーボーディスト、ラッパーとして活躍する。ラジオパースナリティやDJ、テレビ番組等々の出演も多数。2013年、個人事務所株式会社ビュロー菊地を設立。冨永作品は『パビリオン山椒魚』(06)、『パンドラの匣』(09)に続き3度目のタッグとなる。

音楽:小田朋美(おだ・ともみ)

1986年生まれ。作曲家、ヴォーカリスト、ピアニスト。東京藝術大学音楽学部作曲科を卒業後、音楽活動を開始。「DC/PRG」「CRCK/LCKS」のメンバー、「cero」サポートメンバーとして活動するほか、CM、ドラマ、映画などの映像音楽制作も行う。
2013年に1stソロアルバム『シャーマン狩り』(共同プロデュース:菊地成孔)、17年にミニアルバム『グッバイブルー』を発表。

撮影:月永雄太(つきなが・ゆうた)

1976年生まれ、静岡県出身。『パビリオン山椒魚』(06)、『乱暴と待機』(10)、『南瓜とマヨネーズ』(17)など、多数の冨永作品の撮影を務める。その他の主な作品は『東京公園』(11)、『キツツキと雨』(12)、『きみはいい子』(15)、『ジヌよさらば~かむろば村へ~』(15)、『葛城事件』(16)など。公開待機作に『モリのいる場所』(18)などがある。

照明:藤井 勇(ふじい・いさむ)

1970年生まれ、福岡県出身。『LADY DROP レディ・ドロップ』(03)で技師デビュー。主な作品に『桐島、部活やめるってよ』(12)、『横道世之介』(13)、『私の男』(14)、『きみはいい子』(15)、『オーバー・フェンス』(16)、『美しい星』(17)など。冨永作品は「ノーコン・キッド ~ぼくらのゲーム史~」(TXN/13)に続いての参加となる。

美術/装飾:
須坂文昭(すざか・ふみあき)

1967年生まれ、東京都出身。『帝都物語』(88)にアルバイトとして参加し、以降、美術・装飾として、数々の作品に携わる。主な作品に『その夜の侍』(12)、『蜜のあわれ』(16)、『お父さんと伊藤さん』(16)など。冨永作品は「ディアスポリス 異邦警察 」(MBS/16)に続いての参加となる。

美術:
北岡康宏(きたおか・やすひろ)

1963年生まれ、富山県出身。学生演劇、butouダンスを経て磯見俊裕氏と出会い映画美術の仕事をはじめる。主な作品に『血と骨』(04)、『インスタント沼』(09)、『トリガール!』(17)など。冨永作品は「ディアスポリス 異邦警察 」(MBS/16)に続いての参加となる。

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